今回は、うさぎさんの歯のお話をさせて頂きます。
当院ではうさぎの診療を【 強み 】としていますので、たくさんのウサギさんが来院されます。
その中で多い病気は、歯の病気なのです。
うさぎさんの歯は、常生歯と言いまして、常に伸び続けます。 1か月に1cm程も伸びていくのです。
ですが、咬み合わせが問題ない場合、食事を咬んで磨り潰すことで過剰に伸びすぎることはありません。
国際学会での発表ですが、【 野生のウサギの歯は、とても歯並びが良い 】と言う事です。 理由は後で説明します。
しかし、咬み合わせが悪いと、歯の咬みあわない部位が伸びすぎてしまいます。 この状態を【 不整咬合 】と言います。
伸びすぎた歯は、舌や頬を傷つけて、うさぎさんは痛くて食べられなくなります。 うさぎさんは食事を摂れなくなると、直接命に関わってくる事があるため、食べなくなった場合は様子を見ずに、すぐに当院に御連絡ください。
うさぎさんの歯の検査は、お口の中を特殊なスコープを使って診ていく検査やレントゲン検査があります。
うさぎさんの奥歯は、通常みえないため、そのような検査で咬み合わせをチェックしていきます。
治療としては、伸びすぎた歯を削ることになりますが、一度咬み合わせが悪くなると、定期的に削る必要が出てくるうさぎさんが多いです。
ですから、定期的に歯のチェックをして痛くなる前に、削ってあげることが重要です。
当院では、簡単なレベルの歯の矯正であれば、原則的に無麻酔で行います。
今年になって、国内で【 トップクラスの動物用歯科治療ユニット 】を導入いたしましたところ、奥歯の臼歯の矯正に優れた器具が使えるようになりまして、先日行いました【 麻酔下の重症治療 】でも、ウサギさんにとても優しい治療が行えました。
いままで、歯の検診を受けられたことがないウサギさんには、是非【健診】をお勧めします。
3ヶ月に1回は、診させて頂くと安心です。
半年に一回の検査では、手遅れのウサギさんが多いです。
検査自体は、うさぎさんには負担なく行えますし、いつでも出来ますので御希望の方は、御連絡または、直接スタッフにお伝え下さい。
さて、前半でお話しした【 国際学会のお話 】ですが、なぜ野生のウサギさんは歯並びが良いのかと言いますと、
いくつかの理由がありますが、その中で重要なのは、
【 野生のウサギさんは、繊維質の多い草を食べている 】という事です。
⇒ ですから、皆さんは【 わら 】をウサギさんに食べさせて下さい。 病気にならないカラダにしてあげましょう。
ハッピーになりましょう~!!
連絡先:
046-274-7662
担当:鈴木獣医師